2026.05.08
ノーネクタイで損するシャツの共通点

前回は、「ノーネクタイの正解」という大きなテーマでノーネクタイでなぜ格好悪く見えるのか、その要因についてお話しました。
結論は、ノーネクタイは襟で決まる、でした。
ネクタイがあると、襟は固定されます。
でもノーネクタイになると、襟は自由になる。

その結果、
・寝る
・開きすぎる
・崩れる

こういったことが起きて、だらしなく見えやすくなる、という話でした。

今回は、その続きです。
実際にどんなシャツがノーネクタイで損をしやすいのか?
ここを整理します。

 

♦動画目次

00:00 オープニング
01:15 ノーネクタイで損するシャツの共通点~結論~
01:40 ノーネクタイで損するシャツの特徴
05:30 ノーネクタイに不向きな襟型
09:37 ノーネクタイで損しにくいシャツ
10:21 まとめ
10:55 クロージング

♦ノーネクタイで損するシャツの共通点~結論~

結論からお伝えします。
ノーネクタイで損をしやすいシャツには共通点があります。
それは、ノーネクタイで着用した際に首元がきれいに見えないシャツです。

もっと具体的に言うと、
・襟が寝る
・襟が小さすぎる
・開き方が中途半端
・サイズが合っていない
・襟のハリが弱すぎる

こういった条件があると、ノーネクタイはかなり難しくなります。

ozie|オジエ ノーネクタイで損をしやすいシャツの共通点

♦ノーネクタイで損するシャツの特徴

 

《① 襟が寝るシャツ》

まず一番多いのがこれです。
ノーネクタイでだらしなく見える最大の原因は、襟が寝ることです。

ネクタイをしているときは気にならなくても、外した瞬間に首元が弱く見える。
これはかなり多いです。
シャツ自体は悪くなくても、ノーネクタイにしたときに襟が立たないと、見た目はかなり損をします。

ozie|オジエ 襟が寝るシャツ

 

《② 襟が小さいシャツ》

次に多いのが、襟が小さいシャツです。

小さめの襟はネクタイを締めているときはまとまります。
でもノーネクタイになると、ネクタイによる首元の支えがなくなるので、襟が小さいとどうしても頼りなく見えます。

つまり、ネクタイ前提なら成立していても、ノーネクタイにすると急に物足りなく見える。
これはよくあります。

ozie|オジエ 襟が小さいシャツ

 

《③ 開き方が中途半端なシャツ》

ここは見落とされやすいですが、かなり大事です。
襟が開きすぎても難しいですが、逆に開きが中途半端でも、ノーネクタイでは首元がきれいに見えません。

ノーネクタイでは、襟が自然に開いて、首元に立体感が出ることが大切です。
このバランスが曖昧だと、“きちんとしている”でもなく、“抜け感がある”でもなく、中途半端な印象になります。

ozie|オジエ 開き方が中途半端なシャツ

 

《④ サイズが合っていないシャツ》

これは前回も触れましたが、非常に重要なので今回も触れます。
タイドアップ以上にノーネクタイでは、以下の要素がそのまま見えてしまいます。
・首回りがゆるすぎる
・ボタンの開け方が不自然
・身頃がダボつく

ネクタイがあると、ある程度ごまかせても、ノーネクタイではごまかしがききません。
なのでサイズ感はかなり大事です。

ozie|オジエ サイズが合っていないシャツ

 

《⑤ 襟のハリが弱すぎるシャツ》

そして前回軽く触れましたがもう一つ重要なのが、襟のハリです。

襟のハリとは、襟が立ちやすいよう柔らかすぎず一定の硬いがあるか、ということです。
固さに関してはもちろん、ただ硬ければいいわけではありません。
でも柔らかすぎると、ノーネクタイではクタッとして襟が寝やすくなります。

つまり、柔らかさそのものが悪いのではなく、ノーネクタイにしたときに襟の形を保てるだけの硬さかどうか?
これを襟にハリがあるかどうかと表現していますが、実はここが密かに重要なポイントです。

ソフトな方が首回りの肌触りがいい=ネクタイがあるときはネクタイが支えてくれるのでOKなんです。
ですが、ノーネクタイ時に襟がクタッとする、襟断ちが良くない柔らかい襟型は首元が弱く見えて、ノーネクタイ時に差が出ます。

ozie|オジエ 襟のハリが弱すぎるシャツ

♦ノーネクタイに不向きな襟型

ここで一つ大事なことがあります。
ノーネクタイでは「襟型の名前だけで全部を決めつけるのは危険」ではありますが、一方で、ノーネクタイに不向きな襟型は実際にあります。

 

《レギュラーカラー》

代表的なのがレギュラーカラーです。

レギュラーカラーは、ノーネクタイで損をしやすい要素を持ちあわせているため、ノーネクタイでは首元が弱く見えやすいです。
・襟が寝やすい
・襟が小さめ
・開き方が中途半端

ネクタイを締める前提ならきれいでも、ノーネクタイになると急に厳しくなる。
これはかなり典型的です。

ozie|オジエ ノーネクタイに不向きな襟型・レギュラーカラー

 

《ワイドカラー》

ワイドカラーはノーネクタイでの着用をおすすめしている方もいらっしゃいますが、私はおすすめしません。
ワイドカラーはネクタイを締めたときには、Vゾーンがきれいに決まりやすい襟型です。
ただ、ノーネクタイになると首元の見え方が意外と難しくなります。

ネクタイがあることで成立していたバランスが崩れると、意外と大きく襟が開いたり、ジャケット着用時に襟先がジャケットから飛び出したりして、 思ったほどきれいに見えないことがあります。

ワイドカラーは襟が寝ることが少なく、基本襟が大きい襟型なのでノーネクタイにぴったりに思うかもしれませんが、開き方が微妙なのでノーネクタイではやや難しい部類です。
こういう特徴をわかってうまく着用できる上級者向けの襟型だと個人的に思っています。

ozie|オジエ ノーネクタイに不向きな襟型・ワイドカラー

 

《タブカラー・ピンホールカラー》

タブカラーとピンホールカラーは、タイドアップ専用です。
タブで左右の襟を寄せて、ネクタイを立体的に見せる襟型ですから、ノーネクタイでは前提が成り立ちません。
ピンを襟に通すことでネクタイを立体的に見せるピンホールカラーも同様です。

ozie|オジエ ノーネクタイに不向きな襟型・タブカラー・ピンホールカラー

 

《ボタンダウン》

ボタンダウンはもともとカジュアル由来の襟型です。
なので、クラシックなドレスの考え方だけで見れば、フォーマルな襟型ではありません。
ただ、今の日本のビジネスシーン、特に5月以降のノーネクタイでは、ボタンダウンを選んでいる人はかなり多いですし、ノーネクタイ時にOKな襟型だと思っています。

ozie|オジエ ノーネクタイに不向きな襟型?・ボタンダウン1

ただ、ボタンダウンだったら何でもOKかというとそれは違います。
大事なのは、どんなボタンダウンかです。

・襟が小さすぎないか
・立ち方に自然な立体感があるか→ワイシャツの襟型=立ち襟仕様になっているか?
・カジュアル仕様のボタンダウン=襟が寝ているつぶし襟のボタンダウンはビジネスではNG

つまりボタンダウンも、“ありかなしか”ではなく、意外と仕様によって見栄えの差が大きい襟型だと考えた方が正確です。

ozie|オジエ ノーネクタイに不向きな襟型?・ボタンダウン2

♦ノーネクタイで損しにくいシャツ

ここまでの話を整理すると、ノーネクタイで損しにくいシャツは、以下のようなシャツです。

・襟が自然に立つ
・襟が小さすぎない
・開き方がきれい
・サイズが合っている
・襟に適度なハリがある

そして第1回でもお話ししたように、その条件を満たしやすいのが、
・ホリゾンタルカラー=カッタウェイ
・イタリアンカラー

さらにボタンダウンも、仕様次第ではOKです。

ozie|オジエ ホリゾンタルカラー・イタリアンカラー

♦まとめ

【ノーネクタイで損をしやすいシャツの共通点】

・襟が寝る
・襟が小さすぎる
・開き方が中途半端
・サイズが合っていない
・襟のハリが弱すぎる

そして以下のような襟型は、ノーネクタイでは不利となります。
・レギュラーカラー
・ワイドカラー
・タブカラー/ピンホールカラー

ozie|オジエ ノーネクタイで損しやすい条件のまとめ

♦関連商品

⇒ オジエのイタリアンカラー3種類

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ozie|オジエ 執筆者 柳田敏正

執筆者

柳田 敏正 (Toshimasa Yanagida)

株式会社柳田織物 代表取締役 / ワイシャツ専門店 ozie 店長

1924年(大正13年)創業、100年超の歴史を持つ老舗シャツメーカー「株式会社柳田織物」の4代目。大学卒業後、スペシャリティストアの最高峰「バーニーズ ニューヨーク」に入社し、6年間にわたりメンズウェア全般の接客に従事。クラシックから最新トレンドまで、上質な装いと紳士の嗜みを第一線で学ぶ。

2000年に株式会社柳田織物へ入社後、2002年に直販ECサイト「ozie(オジエ)」を立ち上げる。2012年には国内有数のECサイトコンテスト「第4回 エビス大賞(現:ネットショップグランプリ)」にて最高賞『大賞』を受賞。メーカーとしてのモノづくりと、ユーザー視点の EC運営の両面で高い評価を得る。

さらに、2019年よりYouTube番組「ECの未来」のメインモデレーターを務め、数多くの経営者・専門家との対談を通じて、EC業界やビジネスの最新動向、本質的な知見の発信を続けている。ワイシャツの構造・素材・着こなしに加え、国際的なドレスコード、ビジネススタイル、フォーマルシーンに関する情報発信も行う。

専門分野: ワイシャツの構造・素材、メンズドレスウェア、ドレスコード、ビジネススタイル

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