2022.08.08 綿100%でしわになりにくい生地はありますか?
ここ最近アイロンがけを極力しなくてもいいシャツや、アイロンがけを楽にするにはどうしたらいいか?といったようなお話を多くしております。
これらの動画は『ワイシャツのお手入れに関する動画』という再生リストでいろいろご紹介しておりますので、そちらをご覧くださいませ。ページ下部にてご案内しております。
しかしこのテーマでお話しすると、ワイシャツ生地の中で一般的によく使われている綿100%は一部を除いて省かれることになります。
なぜかと言えば綿100%はシワができやすい素材だからです。
ozieでは数多く取り扱っている綿100%に形態安定加工を施せばしわができにくくはなりますが、綿100%の形態安定素材を使用したワイシャツは、入手できるお店がどこでもあるというほど多いわけではありません。
ですが綿100%のワイシャツは見栄え・肌触りともにぴか一。
それだけに人気の高い、ワイシャツでよく使われる素材であることは間違いありません。
そこで今回は、しわができやすい綿100%ワイシャツの中で、形態安定の有無にかかわらず比較的しわになりにくい織柄・組織の種類に絞ってご紹介いたします。
目次
♦動画目次
00:00 綿100%でしわになりにくい生地はありますか?
02:34 なぜ綿100%はしわになりやすいのか?
04:03 しわになりにくい綿100%の組織の特徴3つ
05:58 しわになりにくい綿100%の組織=9種類ご紹介
09:18 逆にしわが目立ちやすい綿100%の組織は?
10:02 まとめ
♦なぜ綿100%はしわになりやすいのか?
しわになりやすい一つの要因として、しわがついた際に反発性=復元力が弱いという特徴があります。
また、綿100%の良い特徴である吸水性の良さが洗濯後のしわができる要因となっており、濡れるとシワができやすく、そこに復元力が弱いため乾いたときにしわが残ってしまうという構造になっています。
ということで綿100%は洗濯後のシワができやすい素材であるという大前提のもと、その中でも比較的しわになりにくい組織をご紹介します。
♦しわになりにくい綿100%の組織の特徴3つ
①斜めに織が入っている=綾織りであること→組織上比較的しわになりにくい
②生地に凹凸があること。しわが目立ちにくいので。(逆を言うと生地に凹凸がない綿100%はシワが分かりやすい)
③厚手のほうがしわが目立ちにくい=今回の趣旨から脱線しますが、120番手といった高番手の薄手生地はシワができやすく取れにくいです。
③については巻末で関連動画を上げておきますので、詳しくはそちらをご覧ください。
♦しわになりにくい綿100%の組織=9種類ご紹介
【ツイル】
綾織りで斜めに織が入っているのでしわになりにくい組織。
ただし高番手になると織柄が小さくなる=凹凸がほとんどなくなることからしわは目立ちやすい。
120番の高番手ツイル(例外でシワが目立ちやすい)
【カルゼ】
同じく綾織りです。
【ヘリンボーン】
同じく綾織り。さらに凹凸がかなりはっきりとわかるのでしわが目立ちにくくなります。
【チェッカーフラッグ】
同じく綾織り
【デニム】
ワイシャツ素材と言えるかどうかわかりませんが、最近ワイシャツでも使われるようになってきましたのでご案内します。デニムは綾織りです。
【バスケット】
表面に凹凸があり、さらに厚手なのでしわがつきにくい。
【オックスフォード】
カジュアルシャツで使われるような厚手のオックスフォードに限ります。
オジエで取り扱っているようなピンポイントオックスフォードやロイヤルオックスフォードは除きます。
【シアサッカー】
そもそも細かいシボが入っているので、しわが目立ちにくい。
【からみ織】
厚手でしっかりしている
♦逆にしわが目立ちやすい綿100%の組織は?
ブロードです。
織柄が入っていなくて薄い素材なのでシワが目立ちやすい組織です。
このブロードと比較すると先ほど挙げた8つは洗濯後のシワが目立ちにくい素材となります。
これらの組織に形態安定やイージーケア加工が加わっているとさらに防しわ性・お手入れが楽になります。
シャツの素材選びの参考にしていただければ幸いです。
♦まとめ
【しわになりにくい綿100%の組織の特徴=3点】
①斜めに織が入っている=綾織りであること
②生地に凹凸があること=しわが目立ちにくい。
③厚手のほうがしわが目立ちにくい
【しわになりにくい組織=9点】
①ツイル
②カルゼ
③ヘリンボーン
④チェッカーフラッグ
⑤デニム
⑥バスケット
⑦オックスフォード
⑧シアサッカー
⑨からみ織
♦関連商品・動画紹介
⇒ 綿100%や形態安定など盛りだくさん!ozieのシャツを素材で選べるページ
⇒ いいシャツ生地って丈夫でしっかりしているんですよね?(動画)