2024.09.06 /
ダブルカフスシャツってビジネスシーンで着用しても大丈夫ですか?

 

現代においては、正礼装・準礼装は当然のこと、略礼装でもフォーマルシーンではダブルカフスシャツの着用が好ましいことから、過去フォーマル関連の動画ではことあるごとにご紹介しておりますダブルカフスシャツ。
その一方で、ビジネスシーンでの着用については過去詳しくお話したことがないことから、お若い方中心に「ダブルカフスシャツってビジネスシーンで着用してもいいんでしょうか?」というお問い合わせが多いです。
ということで今回はダブルカフスシャツをビジネスシーンで着用していいのか?また着こなし方は?というテーマでお話をいたします。

 

♦動画目次

00:00 オープニング
01:15 ダブルカフスシャツはビジネスシーンで着用しても大丈夫?結論
06:48 ダブルカフスにはカフスボタンが必要
08:55 ダブルカフスシャツの欠点
10:35 希少なダブルカフスシャツ
13:46 まとめ

♦ダブルカフスシャツの起源

誕生は19世紀になります。
それ以前のシャツは襟とカフスを取り外して手入れや交換ができるのが普通で、それもあってカフスはシングルカフスで非常に固く作られており、カフリンクスで留めるのが普通だったようです。
歴史から言うとシングルカフスのほうがダブルカフスより古いんですね!

しかし、時が経つ中で襟やカフスを取り外しせず固定し、日常的にシャツを着用するようになる過程で、固い襟・カフスよりソフトな方が着心地がいいとなるのは当然で、襟・カフスはソフトになっていきます。
着心地は良くなりますが、当時の固いシングルカフスと比較するとソフトになりすぎてカフリンクスをすると心もとないと感じる方が増える中で、ソフトな中にもハリを持たせる、という意味でソフトなカフスを折り返して二重にしてカフリンクスで留めるという構造にし、ある程度の固さを維持しつつドレッシーな印象を与えるカフスが生まれました。
これがダブルカフスです。

今やフォーマルなカフス型はダブルカフス、と言っても過言ではありませんが、生い立ちからいうとシングルカフスのほうがフォーマルだったんですね。
ダブルカフスの発祥の地はイギリスと思っている方が多いかもしれませんが、実はフランスです。
なのでダブルカフスはフレンチカフスとも呼ばれています。(海外ではフレンチカフスのほうが正式だと思います。)

♦ダブルカフスシャツはビジネスシーンで着用しても大丈夫?結論

ダブルカフスシャツを日本のビジネスシーンで年齢関係なく着用していいのか?という質問に私が答えるならば、
歴史ある由緒正しいカフス型ですので、当然ありです。

また、ビジネスシーンで男性が堂々と胸を張って身につけていい数少ないアクセサリーの一つがカフリンクス(カフスボタン)。
そんな観点からもビジネスシーンをスタイリッシュにコーディネートするのに、個人的には年齢関係なくダブルカフスシャツを身についていただきたいと思っています。

ただお若い方から「ダブルカフスシャツってビジネスシーンで着用してもいいんでしょうか?」という質問が来る理由はわかります。
ダブルカフスシャツを着用していると、偉そうに見えるんですよね。
ダブルカフスシャツを着用している方って上司や役員、年輩の方といったイメージが強い気がします。

以前半沢直樹という銀行の裏側を描くドラマが一世風靡しまして、その際にozieのシャツを衣装提供しましたが、その中にダブルカフスシャツがいくつか入っていました。
現場で働く半沢直樹は白無地のシングルカフスのレギュラーカラーシャツのみ着用していましたが、ダブルカフスシャツは誰が着用していたかというと、頭取や役員の方々でした。

ozie|オジエ レギュラーカラー白シャツ

ozie|オジエ ワイドカラー・ダブルカフスシャツ・8085-WTM-WHITE

なので会社、もしくは上司の服装に関する考え方によっては、若いうちからダブルカフスシャツを着用するのは控えたほうがいいかもしれません。
見た目にスタイリッシュな方が特に対外的には好感度は上がりますが、大して仕事もできないうちから格好つけて、なんてマイナスイメージで取られるのはもったいないなというのが思いとしてあります。
私はファッションや自己表現はTPOを外さない限り自由でいいと思っていますので、こういう考え方は好きじゃないんですが、一定数こういう考え方をする方々がいらっしゃるので、これは社内や上司の雰囲気を見たうえで着用を検討したほうがいいと思います。

あとこれは年齢関係なくダブルカフスは重厚感ありすぎて似合わないのでは?と考える方がいらっしゃいますが、誰もが最初はそうですよね。
誰しも最初があるわけで着用していれば着慣れてくるし、周りも見慣れてきます。
スーツだって就職活動→新入社員時代を経て数年着ていれば、スーツ姿がスタイリッシュに見えてきますよね?
それと同じと思ってください。

また昨今、オフィスウェアでもカジュアルよりなスタイリングが全盛になりつつある中、スーツにダブルカフスシャツをタイドアップで着用するというのは、もしかすると時代に逆行している感があると感じる方がいらっしゃるかもしれません。
それでもダブルカフスシャツはクラシックなシャツな故、スーツにダブルカフスシャツをタイドアップで着用するというスタイルから入っていただきたいなと思います。
そういうスタイリングをしている方が少ないだけに、若いうちからダブルカフスシャツを着用し着慣れることで、よりビジネススタイルがドレッシーかつ華やかに見え、いい意味で差別化になると思います。

お勤め先で好意的に受け止められるかを確認することが大事ですが。
いろいろ知人に話を聞く限りでは、女性受けはすこぶるいいようです。

♦ダブルカフスにはカフスボタンが必要

ダブルカフスにはカフリンクス=カフスボタンが必要になります。
最初の方でも申し上げましたが、ビジネスシーンで男性が堂々と胸を張って身につけていい数少ないアクセサリーの一つがカフリンクス(カフスボタン)。
フォーマルの場合は身につけるカフリンクスにある程度制約がありますが、ビジネスの場合は特にルールはありません。
お好みのものを選んで身につけてください。

あまり派手なものはビジネスシーンには不向きかなと思いますが、基本カフリンクスは動いたときにジャケットの袖口からちらっと覗かせるものであって、じっくり見せるものではありません。
なので理由があって、少し目立つカフリンクスをしているのであれば、周りにいる方にちらっとカフリンクスが見えたときに、話のネタになるかもしれませんね。

ただカフリンクスの選び方もTPOで、大事な会議とか取引先に訪問する際はおとなしいものを身につけるほうがいいかもしれません。

♦ダブルカフスシャツの欠点

ダブルカフスシャツをビジネスシーンで着用してもいいかについて色々お話してきましたが、NGなこともゼロではありません。

①腕まくりができないということ。
折り返したカフス幅が袖口以上に大きいので、腕まくりができません。
暑い夏場に着用した際に腕まくりができないのは一つ欠点と言えると思います。

②ダブルカフスシャツは弔事には着用できない=しないほうがいいです。
黒無地のカフリンクスならばしてもいいというルールがあるのは事実ですが、葬式の場に華やかなダブルカフスシャツを着用するのはどうかという考え方があるのも事実だからです。
なので弔事にはダブルカフスシャツは着用しないほうが無難です。

♦希少なダブルカフスシャツ

最後に肝心のダブルカフスシャツなんですが、これだけおすすめしておいて販売しているお店が非常に少ないです。ですが、ozieでは常時かなりのダブルカフスシャツを販売しております。

先日アメリカから旅行でいらした方がショールームに来店されたました。
理由は急にパーティーに参加しなくてはいけなくなりダブルカフスシャツを探していたのだが、なかなか希望のものを見つけることができなかったとのこと。
そんな中ネット検索していたら、ozieを見つけ、バリエーションの数に驚いたとのこと。
今やアメリカの都市部でもこれだけダブルカフスを販売しているお店は見かけないとのことでした。

白無地のダブルカフスシャツを販売しているショップは探せばありますが、ozieではサックスやブルー無地、ストライプやクレリックも販売しております。
襟型に関してはワイドカラー、レギュラーカラーは当然のこと、ノーネクタイでもスタイリッシュに着用できるホリゾンタルカラーでもダブルカフスシャツを生産しております。

ダブルカフスはタイドアップで着用してほしいと先程申し上げましたが、ノーネクタイでダブルカフスを着用したいというニーズが一定数あるのではと思いホリゾンタルカラーのダブルカフスを生産し始めました。
最初も今も多分ホリゾンタルのダブルカフスシャツを販売しているのはozieのみなのではと思います。

♦まとめ

Q: ダブルカフスシャツってビジネスシーンで着用しても大丈夫ですか?
A: 個人的には当然OKです。

理由)
・歴史ある由緒正しいカフス型であること
・ビジネスシーンで男性が堂々と胸を張って身につけていい数少ないアクセサリーの一つであるカフリンクスを身につけることができる
・一般的に女性受けがいい

【ダブルカフスシャツの欠点】
・形状上から(暑い夏場に)腕まくりができない
・弔事の際はできる限り着用しないほうがいい

♦関連商品・動画紹介

⇒ オジエのダブルカフスシャツページ一覧

⇒ オジエのカフリンクス(カフスボタン)ページ一覧

 

ozie|オジエ 執筆者 柳田敏正

執筆者

柳田 敏正 (Toshimasa Yanagida)

株式会社柳田織物 代表取締役 / ワイシャツ専門店 ozie 店長

1924年(大正13年)創業、100年超の歴史を持つ老舗シャツメーカー「株式会社柳田織物」の4代目。大学卒業後、スペシャリティストアの最高峰「バーニーズ ニューヨーク」に入社し、6年間にわたりメンズウェア全般の接客に従事。クラシックから最新トレンドまで、上質な装いと紳士の嗜みを第一線で学ぶ。

2000年に株式会社柳田織物へ入社後、2002年に直販ECサイト「ozie(オジエ)」を立ち上げる。2012年には国内有数のECサイトコンテスト「第4回 エビス大賞(現:ネットショップグランプリ)」にて最高賞『大賞』を受賞。メーカーとしてのモノづくりと、ユーザー視点のEC運営の両面で高い評価を得る。

さらに、2019年よりYouTube番組「ECの未来」のメインモデレーターを務め、数多くの経営者・専門家との対談を通じて、EC業界やビジネスの最新動向、本質的な知見の発信を続けている。ワイシャツの構造・素材・着こなしに加え、国際的なドレスコード、ビジネススタイル、フォーマルシーンに関する情報発信も行う。

専門分野:ワイシャツの構造・素材、メンズドレスウェア、ドレスコード、ビジネススタイル

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