2025.10.24 秋冬のビジネスカジュアルは“引き算”より“設計”で整える
今回は秋冬のビジネスカジュアルについてお話します。
「クールビズ期間は簡単だったのに、秋冬のビジネスカジュアルになると服選びが難しい」 そんな声をよく聞きます。
夏は “シャツ+スラックス” で成立しますが、冬はジャケット・ニット・コートなど”プラス1アイテム”が増える分、コーディネートのバランスが崩れやすい季節です。
そこで今回は、清潔感・季節感・実用性を両立させた冬のビジネスカジュアルを、ワイシャツ専門店ozieの視点でわかりやすく解説します。
目次
♦動画目次
00:00 オープニング
01:09 ビジネスカジュアルの定義を正しく理解しよう
02:36 秋冬のビジネスカジュアルが難しい理由
03:47 秋冬のビジネスカジュアル「正解スタイル2パターン」
08:37 ネクタイとポケットチーフで差をつける
11:14 アウター選びの鉄則:「丈」と「素材感」
12:15 ozieが提案する“冬のビジカジ方程式”
13:40 まとめ
♦ビジネスカジュアルの定義を正しく理解しよう
「ビジネスカジュアル」と「オフィスカジュアル」は違います。
•ビジネスカジュアル:取引先に行っても失礼のない服装
•オフィスカジュアル:社内での軽装
この2つを混同してしまうと、相手にカジュアルすぎる印象を与えることがあります。
よりカジュアルなのはオフィススタイルです。
いずれにしてもビジネスの場では、カジュアル感以上に清潔感と信頼感を最優先に考えましょう。
ちなみにネクタイに関してはビジネスカジュアル・オフィスカジュアルともに基本なくてOKという考え方でいいでしょう。
ただ秋冬らしさを打ち出したファッショナブルなビジネスカジュアルの場合はあえて秋冬らしいネクタイをするのはおすすめです。
《ビジネスカジュアル》

《オフィスカジュアル》

♦秋冬のビジネスカジュアルが難しい理由
“引き算”ではなく“設計”が必要
夏は“シャツ+スラックス”という、通常のスーツスタイルからするとジャケットを無くす=引き算で成立しますが、冬は通常のスーツ・ジャケットスタイルに何かを無くして何かを加えるという“プラス1アイテム”の選択が必要になります。
ジャケット・シャツ・ニット・コートなど、組み合わせが増える分、難易度も上がります。
つまり冬のビジカジは“引き算”ではなく“設計”がポイントです。
冬のビジカジ成功のカギは、“素材・色・丈”の3要素を整理すること。
これらを意識せずに組み合わせると、カジュアルすぎたり、逆に野暮ったく見えたりしてしまいます。
•素材の重さ
•色のトーン
•重ね着によるシルエット

♦秋冬のビジネスカジュアル「正解スタイル2パターン」
実際どんなアイテムを使ってどうコーディネートするのがいいのか?
私の個人的な見解を入れたおすすめコーディネート案を2つご紹介します。
《① ジャケット+シャツ+スラックス(ジャケパン):素材で季節感を出す》
ビジネスカジュアルだったらスーツにノーネクタイでいいでしょ!とお考えの方が多いと思います。
ですが個人的にカチッとした秋冬用の普通のスーツにノーネクタイはあまりおすすめしません。
というのはスーツでネクタイを外した姿はVゾーンがさみしいということです。
もっと悪く言えば、居酒屋に飲みに行ってネクタイを外した感じに見えるからです。
要するに見た目がいいどころかだらしなく見えることのほうが多いからです。
・おすすめではないスーツにノータイスタイル

冒頭で秋冬のビジネスカジュアルはカジュアル感以上に清潔感と信頼感を最優先に考えましょうとお伝えしました。
となるとビジネスカジュアルの定番的スタイル=ジャケパンにシャツスタイルが一番おすすめです。
ではどういうアイテムを選べばいいのか?
冬は素材選びが印象を左右します。
基本光沢がある素材より起毛感があってマットな素材のものを選ぶと季節感がより出ます。



ジャケットはウールが基本ですが、ツイード、フランネルなど「起毛感のある素材」がよりオススメです。


インナーのシャツは秋冬の場合、オックスフォードやツイルといったしっかりとした生地感のシャツや、ウールや厚手すぎない若干起毛したシャツを選ぶと上品にまとまります。
・オックスフォード

・ツイル

・フランネル

スラックスはジャケット同様の素材に加え、綿でしたらコーデュロイのパンツが季節感あっておすすめです。


1、ジャケット:ウールに加え、ツイード・フランネルなど「起毛感のある素材」
2、シャツ:オックスフォードやツイル、ウールや若干起毛したシャツで季節感を
3、スラックス:ウールスラックスまたはコーデュロイパンツ
これに加えて、ベスト代わりにカーディガンをプラスするとスタイリッシュかつ防寒対策になるので、お持ちであれば組み合わせてみてください。

《②スーツ・ジャケット × タートルネック:手軽で上品な万能スタイル》
スーツにノーネクタイはあまりいいイメージを与えないしスタイリッシュじゃないのはわかったけど、これからジャケット・パンツを買い足すのもな。。。という声が多いかと思います。
秋冬の正統派ビジネスカジュアルは先程ご提案しましたジャケパンにシャツスタイルなんですが、慣れないと”設計”が少し大変なのと、もしお持ちでなければ買い足す=お金がかかるという事実があるので、このスタイルはなかなか主流にならないかなと思っています。
そこでozieからの提案は“スーツ・ジャケット×タートルネック”
ここで言うタートルネックはハイゲージのウールセーターかコットンなどのカットソーのタートルネックで、ジャケットのインナーとして着用してもかさばらないタイプです。


これはお勤め先でタートルネックのセーターやカットソーを着用してもいい場合に限りますが、可能であれば非常に簡単にビジネスカジュアルを取り入れることができます。
ここで言うスーツは秋冬用のスーツならカチッとした普通のスーツで基本はOK!
シャツを引いてタートルネックを加えるというプラスワン要素はあるものの、既存のスーツをそのまま使えます。
その上暖かく、カジュアル感も出せます。


ただし、このコーディネートの場合、スーツやジャケットに関して一つポイントがあります。
それはVゾーンがやや狭めのスーツやジャケットを選ぶこと。
個人的には段がえり3つボタンやダブルブレストのジャケットがおすすめです。
黒・ネイビー・グレーのスーツにダーク系や白のタートルを合わせるだけで、 冬らしく落ち着いた印象になります。

♦ネクタイとポケットチーフで差をつける
ビジネスカジュアルの設計の仕上げはネクタイとポケットチーフです。
これらはビジネスカジュアルの場合、身に付けなくてもOKですが、プラスすることで季節感と華やかさをUPしてくれます。
《ネクタイは“素材”で季節感を表現》
冬のネクタイは“素材で季節感”を出すのがポイント。
ネクタイでも“マットな質感”と”季節感”をあわせましょう。
ウール100%やウールシルクのネクタイなら、光沢を抑えて上品な印象になります。
ozieのウールシルクのネクタイは適度な起毛感でソフトなので結び目のディンプルも作りやすく、見た目に立体感が出てスタイリッシュに季節感を表現できます。



《ポケットチーフは「白+α」で印象アップ》
ノーネクタイのときは、Vゾーンが寂しく見えがち。
そんな時はジャケットの胸ポケットにポケットチーフを挿すと、ネクタイの代わりにいいアクセントになります。
基本は白でいいですが、ややフォーマル度がアップしますので、よりカジュアルに見せたいならば色柄入ったポケットチーフを選ぶとより華やかになります。
色柄の選び方のコツとしては、ジャケットやシャツの色が入っている色柄のポケットチーフを選ぶといいでしょう。
柄は大きい方がカジュアル感があり、小さいもしくは無地のほうがフォーマル度が上がります。



♦アウター選びの鉄則:「丈」と「素材感」
短いダウンでジャケットの裾が出るのはNG
最後に補足でアウターの選び方です。
ビジネスカジュアルなので、ウールのチェスターコートといったかっちりしたコートよりは、ウールや綿だったらステンカラーコート、ナイロンでしたらキルティングコートがおすすめです。
ただ選ぶ際に注意したいのが着丈。
ジャケットの裾がコートの裾から出てしまう短いアウターはNGです。
ダウンジャケットはビジネスカジュアルの場合に限り個人的にはOKですが、着丈の長いダウンコートタイプを選ぶようにしてください。
・ステンカラーコートの着こなし

・キルティングコートの着こなし

・着丈の短いNGな着こなし

・ダウンジャケットの着こなし

♦ozieが提案する“冬のビジカジ方程式”
ozieでは、ウールシルクタイやハイゲージニット、ビジネス対応のカジュアルシャツなど、冬のビジネスカジュアルを支えるアイテムを多数ご用意しています。
ぜひ自分らしい冬のビジカジスタイルをozieで見つけてください。

スーツはフォーマルの象徴。タートルはカジュアルの柔軟性。両者のバランスを整えることが、冬の装いの完成形。



コーディネート例に関しましては、過去に秋冬のビジネスカジュアルにふさわしい動画を沢山撮っておりまして、事例がたくさんあります。
ページ下部よりご覧ください。
♦まとめ
【冬のビジネスカジュアルは「設計」で整える】
•冬のビジカジは“引き算”ではなく“設計”―素材・色・丈の3要素で整える
•スーツよりもジャケパン×季節感あるシャツが清潔感&信頼感を演出
•スーツ×タートルネックは簡単に“冬らしさ”を出せる万能スタイル
•ネクタイはウール・ウールシルク・ニット素材でマットな季節感を
•ノータイ時はポケットチーフで胸元に華やかさをプラス
•アウターはジャケットが隠れる丈を選び、短いダウンは避ける
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