2025.12.05 / 【保存版】襟の高い低いで印象が変わる!体型別&目的別ワイシャツの選び方と着こなし術
本日はお客様からよくいただく質問にお答えします。
それは襟が低いシャツと高いシャツの着こなしについて教えて下さいというものです。
実は今年2025年の4月に「ワイシャツの台襟って何ですか?台襟の高さと襟型の選び方のポイント!」というテーマで、ozieのシャツに沿ってかなり詳しくお話しています。
ただこのときは襟の高さを決める「台襟」について、主にディテール面について詳しくご説明したもので、着こなしに関してはあまり説明しておりませんでした。
それがあって着こなし方に関するご質問をよくいただいているのだと思います。
そこで今回はワイシャツの襟の高い低いをどう使い分けるか?更に着用する方の体型的に襟の高い低いはどう影響するのかについてお話いたします。
前回お話した内容と多少被る部分はあるかもしれませんが、まだ過去UPした台襟についての動画をご覧いただいていない方は、ページ下部にリンクを貼っておきますので、基本編としてまずこちらからご覧ください。
襟の高さについて考えるとき、ジャケット着用時の基本的な観点で言えば「ジャケットの襟後ろから1.5cm前後ワイシャツが見える」のが最も美しい黄金比率です。

ではあるんですが、絶対にこうならなくてはいけないか?といえばそうでもないかなと個人的に思っています。
実際に着こなす際には、単に高さだけでなく「どう合わせるか」「自分に似合うか」が重要になります。ここでは、台襟の高さ別に、より実践的なコーディネートのポイントと似合う人の特徴を深掘りします。
今回は襟の高さを寸法で示す際に、統一して襟の後ろの高さの寸法でお伝えします。
念頭に置いておいてください。
目次
♦動画目次
00:00 オープニング
02:19 台襟が「やや低め〜標準」のシャツ(約3.0cm〜4.5cm)
10:46 台襟が「高め」のシャツ(約4.7cm以上〜)
15:39 ozie流・失敗しない選び方のフロー
20:20 クロージング
21:05 まとめ
♦台襟が「やや低め〜標準」のシャツ(約3.0cm〜4.5cm)
代表的な襟型: レギュラーカラー、ボタンダウン、ピンホールカラー、タブカラー、ホリゾンタルカラー、スナップダウン、ワイドカラー、ozieでは=イタリアンカラー ワイド、イタリアンカラーボタンアリ

最もベーシックで扱いやすい高さです。襟がやや低めのものはラペルが細い細身のスーツによく合います。
ラペルが細い細身スーツは有名ブランドで言うと、ディオール・オムやサンローランのメンズのジャケットはラペル幅が細めなので、合わせるシャツは襟が低いレギュラーカラーがメインになっています。ネクタイも細めです。
基本的にはこの考え方でよいのですが、襟が低くても一部例外があります。
襟の高さだけで判断できるかというと実はそうでもなくて、ここに襟の長さが絡んできます。
襟の長さを表す部位は、 ”襟羽根” と言うのですが、襟が低くても襟羽根が長い襟型があります。それがozieでいうところのノーネクタイ専用の襟型=イタリアンカラーワイドと、イタリアンカラーボタンアリという襟型です。
イタリアンカラーワイドは襟の高さが3.8cmとかなり低め、ボタンダウンは4.2cmと標準ですが、ともに襟羽根は9cmあります。
襟がやや高めで大きく見えるワイドカラーで襟羽根8cm、ホリゾンタルカラーで8.5cmなので、これらと比較しても襟が長いのがおわかりいただけるかと思います。



このイタリアンカラー2種類については襟が低いものの襟は長く、そうするとジャケットを着用した際に襟に膨らみが出る=ロールができます。
このロールがきれいに出るのがエレガントなシャツ、と個人的には思っているのですが、ロールが出ると襟の高さ以上に襟が大きく見えます。

写真のジャケットのラペル幅は7.5cmです。
襟が低いのにそこそこジャケットから襟が覗いていてバランスは悪くありません。
このイタリアンカラー2種類に関しては襟は低いものの、ラペル幅7cm以下のかなりタイトなジャケットとは相性が良くないと言えます。
《🤵 どういう人が似合う?》
一般的に襟が低めから標準の襟型はどういう方が似合うのかというと、
•首が短め・太めの方
首が詰まって見えず、首元の肌の面積を確保できるため、全体がスッキリとスマートに見えます。
•小柄な方・ガッチリ体型の方
首元に抜け感を作ることで、視覚的な窮屈さを解消できます。
•顔の形が丸顔・ベース型の方
あご下の空間を広く見せることで、顔の輪郭をシャープに見せる効果があります。
《👔 着こなし方とコーディネート》
着こなし方について、2点ほどあります。
•ネクタイの結び方は「コンパクト」に
台襟が低い場合、大きな結び目(ウィンザーノットなど)を作ると、襟の中に収まらず結び目が浮いてしまいます。「プレーンノット」や「ダブルノット」で、結び目を小さく縦長に見せるのが正解です。
ネクタイは生地が厚手だったり幅が太いものより、生地が薄手だったり幅が8cm以下の狭いもののほうがバランスが取れて見栄えがいいです。


•基本はタイドアップ
誠実で控えめな印象を与えるため、重要な商談やプレゼン、就職活動など、相手に安心感を与えたいシーンに最適です。
襟は低めですがイタリアンカラーは基本ノーネクタイで着用していただきたい襟型なので、ここでは例外として外して考えてください。

《⚠️ 注意点》
•襟が低いシャツは基本ノーネクタイにはあまり向かない
襟が低いシャツ=主にレギュラーカラーですが、第一ボタンを開けると襟がきれいに立たず、また襟開きもよくないため見た目が良くありません。
襟の高さは標準ですが、ワイドカラーも第一ボタンを外すと襟の収まりがよくありません。タブカラーやピンホールカラーはノーネクタイでの着用は不可です。
ノーネクタイで着るなら、ozieのイタリアンカラー2種類、もしくは襟先を固定できる「ボタンダウン」や「スナップダウン」を選ぶのが鉄則です。



♦台襟が「高め」のシャツ(約4.7cm以上〜)
代表的な襟型: イタリアンカラー(スキッパー/ボタンダウン)、ドゥエボットーニ、トレボットーニ
4.7cm以上の高さは「目立ちたい・差別化したい」時に最適です。中世の貴族が権力を示すために襟を高くしたように、現代でも「風格」や「華やかさ」を演出します。

《🤵 どういう人が似合う?》
•首が長め・細めの方
長い首を適度に覆い隠してくれるため、首元の「間延び感」を防ぎ、非常にバランス良く見えます。
•高身長・スラッとした体型の方
縦のラインが強調されるため、モデルのようなスタイリッシュな雰囲気が際立ちます。
•顔の形が面長の方
高い襟が顔のサイドをカバーし、顔の長さを目立たなくさせる小顔効果が期待できます。
《👔 着こなし方とコーディネート》
•「ノーネクタイ」の主役に
高い台襟は、第一ボタンを開けても襟がしっかりと立ち上がり、美しいロール(カーブ)を描きます。クールビズやビジネスカジュアルで、「ネクタイはしていないけれど、きちんとして見える」スタイルを作るなら、このタイプ一択です。逆を言えば、ネクタイを合わせることは個人的にはおすすめしません。
ドゥエボットーニはネクタイもできなくないですが、襟が高いので結び目を大きくしないとバランスが取れません。
昨今ネクタイの結び目が大きいのは個人的にもトレンド的にもあまりおすすめできないので、襟が高いワイシャツはノーネクタイでの着用をおすすめします。
•華やかなVゾーン演出
ネクタイはあまりおすすめしませんが、アスコットタイやスカーフを首に巻くのはおすすめです。エレガントでラグジュアリーなVゾーンになります。


•パーティーシーンで活用
結婚式の二次会やパーティーなどで、コーディネートで差別化を図りたいときは、イタリアンカラースキッパータイプ、トレボットーニ(3つボタン)やドゥエボットーニ(2つボタン)を選ぶだけで、周りと差がつくコーディネートになります。
《⚠️ 注意点》
•堅いビジネスシーンではNGの場合も
襟が高すぎるデザイン(特にボタンが多いドゥエボットーニ等)は、装飾性が強くカジュアル寄りにみなされることがあります。
クラシックなスーツスタイルがお好きな方には嫌悪感を示されるかもしれません。
謝罪や厳格なビジネスシーンでは避けるのがマナーです。
•「首埋もれ」に注意
首が短い方が無理に高い台襟を着ると、あごが襟に乗ってしまったり、首が埋もれて苦しそうに見えたりします。
ご自身の首の長さとのバランスを鏡でよく確認してください。

♦ozie流・失敗しない選び方のフロー
①自分の首の長さをチェック
成人男性の平均的な首の長さは10cm強だそうです。
顎の付け根の下部分から真下の鎖骨のくぼみまでの長さを一般的に言います。
私は10cmでした。
・短い・普通=10cm以下〜11cm弱 → 標準〜低め(〜4.6cm)でスッキリ誠実に。
・長い=12cm以上 →高め(4.7cm〜)でバランス良くエレガントに。

②着用シーンを想像する
・ネクタイ必須の堅い職場 ➡ 標準の高さ(ワイドカラーやレギュラーカラー)。
なので、首の長い方はベーシックな襟型で言えばワイドカラーは襟が特段高いわけではないですが、タイドアップ用の襟型としておすすめです。
・ノーネクタイ・クールビズ主体 ➡ 高めの台襟(イタリアンカラー)で襟立ちを重視。
・パーティー・華やかな場 ➡ 高めの台襟(ドゥエボットーニ等)で個性を演出。
③ジャケットとの相性を最終確認
・後ろから見て、ジャケットからシャツが1.5cm見えているか?
・高めの襟の場合、3cm近く出ても「あえて見せている(ドレスアップ)」という意図を持って着こなせばOKです。
♦まとめ
【襟の高さ別・選び方と着こなしの鉄則】
■ジャケットとの黄金比 後ろ襟が 1.5cm 見えるのが基本(高襟であえて見せるのもアリ)
■低め〜標準襟(〜4.5cm)
・似合う人: 首が短め・ガッチリ体型・丸顔
・着こなし: ネクタイの結び目は小さく(プレーンノット等)
・重要: ノーネクタイなら「ボタンダウン」か「イタリアンカラー」
■高めの襟(4.7cm〜)
・似合う人: 首が長め(12cm以上)・高身長・面長
・着こなし: ノーネクタイ専用として華やかに差別化
・注意: 堅いビジネスシーンや謝罪時は避ける
■選び方の結論 「自分の首の長さ」×「着用シーン(タイドアップ or ノータイ)」で使い分ける
♦関連商品
♦関連動画







