2025.11.07
タイドアップ or ノーネクタイ?:昨今の秋冬におけるワイシャツやネクタイの選び方

 

今回は昨今の秋冬ビジネススタイルについてお話します。

コロナが流行する2020年前まではクールビズ期間の終わる10月-11月以降になると、スーツ・ワイシャツにタイドアップといういわゆる普通のスーツ姿に戻るのが一般的でした。
しかしコロナ以降、オフィスウェアの軽装化が進み、春夏のみならず秋冬もノーネクタイOKという企業が相当増えています。
今年に入ってその流れが加速化している印象です。

というのは、今2025年10月ですが、ここozieのショールームでお客さまとお話していて、今年から通年ノーネクタイでほとんど良くなったので、ノーネクタイ用のシャツを新調しに来ました、という方が非常に多いからです。

とある企業の調査では、ビジネスシーンで年間通じて1週間に一度以上ネクタイを着用する人は約20%(出展:某企業調査2025)。逆に言うと8割の方は普段ネクタイを締めていないというデータがあります。

そこで今回は昨今の秋冬ビジネススタイルのリアル事情と対策ということで、現在の事情に合わせた秋冬のビジネススタイルのコーディネートや考え方を、ネクタイというアイテムを中心に、あくまで私独自の視点でお話いたします。

 

♦動画目次

00:00 オープニング
02:28 ネクタイの位置づけはどう変わった?
05:40 ノーネクタイのコーディネートのポイント
08:48 ノーネクタイにぴったりな襟型
11:24 秋冬こそネクタイで差がつく
13:38 スーツスタイルを“ユニフォーム化”する
16:16 まとめ

♦ネクタイの位置づけはどう変わった?

ビジネスシーンでネクタイが必須ではなくなっていった経緯はなんといっても2005年に始まったクールビズ。
それまでは、ビジネスマンにとってスーツとネクタイは“制服”のようなものでした。
クールビズが始まった2005年以降、徐々にノーネクタイが浸透し― 2011年の震災をきっかけに節電の流れで一気に加速。
そしてコロナ禍を経て、いまや“ネクタイは年間を通じて身につけたいと思う人があえて選ぶもの”に。

 

1、~2004年:スーツ+ネクタイが事実上の“制服”
2、2005年:クールビズ開始(即一般化せず)
3、2006年前後:ノーネクタイ・ノージャケット浸透
4、2008~2010年:一時停滞
5、2011年以降:震災・節電で再加速
6、コロナ期~現在:ネクタイは「身につけたい方があえて選ぶもの」へ

 

普通に考えれば、ネクタイをしないほうが楽と考える方が大半で、しなくてもいいならネクタイをすすんで身につける方はおそらく減る一方だと思います。

クールビズが始まる前までは父の日のプレゼントで人気だったのはネクタイでした。
そんな習慣もすっかりなくなり、今や百貨店・専門店ともにネクタイ売り場は縮小の一途。

これらのことからネクタイは「必需品」から「嗜好品」へ。
量より質、季節感で選ぶ時代に変わってきたと思っています。

♦ノーネクタイのコーディネートのポイント

ショールームにノーネクタイ用のシャツを探しにいらっしゃるお客様は、「たまにはネクタイをしなくてはいけない。特に秋冬は。」とおっしゃる方が大半です。
普段ノーネクタイの場合にネクタイをするということは、来客があるとか取引先に訪問することがあるというときだと思います。
ということは、日によってノーネクタイ、タイドアップと使い分けて出勤されるか、基本はノーネクタイだけど来客や取引先訪問の時だけネクタイをするという方いずれかのパターンになるかと思います。

秋冬の場合、タイドアップの場合は当然のこと、ノーネクタイ時も主にスーツで対応される方が大半だと個人的に思っています。

ノーネクタイの場合、秋冬は気温的に春夏と違ってワイシャツ1枚で出勤というわけにはいかないのと、新たにビジネスカジュアル用にジャケット・パンツを買い足すより手軽に今お手元にあるスーツにノーネクタイという組み合わせが多いような気がします。

タイドアップのコーディネートはある意味簡単ですが、ノーネクタイのコーディネート時のポイントについて、2点お話します。

 

①ノーネクタイの場合、クラシックなスーツにワイシャツの組み合わせはおすすめではない

ノーネクタイの場合、ワイシャツに普通のクラシックなスーツ着用でいいでしょ!とお考えの方が多いと思います。
お手元にスーツがあれば、コストが一番かからずある意味コーディネートが楽なのがワイシャツ・スーツにノーネクタイの組み合わせだと思います。
ですが個人的にカチッとしたクラシックな秋冬用の普通のスーツにノーネクタイはあまりおすすめしません。

というのはクラシックなスーツは基本ネクタイと合わせるように作られているので、スーツでネクタイを外した姿は見栄えが悪く、Vゾーンがさみしいということです。
もっと悪く言えば、居酒屋に飲みに行ってネクタイを外した感じに見えるからです。

ozie|オジエ スーツにノーネクタイのコーデ

ozie|オジエ 飲み屋でネクタイを外したシーン

要するに見た目がいいどころかだらしなく見えることのほうが多いからです。
あくまで仕事の際の制服的な一環であるビジネススタイルの肝は清潔感と信頼感を最優先に考えるべきだと私は思います。
これは昨今のビジネススタイルの流れであるビジネスカジュアルでも同様です。
なのでスーツ・ワイシャツでノーネクタイは私個人的にはやめたほうがいいと考えています。

スーツの場合は、肩パッドなし・一枚仕立てで見た目にソフトだったり、Vゾーンが狭めとか腰回りのポケットがパッチポケットになったりしているカジュアルスーツであればいいと思います。

 

②ノーネクタイの場合はジャケット・パンツの組み合わせがベスト

ビジネスカジュアルの定番的スタイル=ジャケパンにシャツスタイルが一番おすすめです。
昨今販売しているジャケット単品は、使用している生地や形がノーネクタイで着用するのに最適な作りになっているのが一番です。
またジャケット・パンツの組み合わせは基本上と下で色が違うので、ノーネクタイでVゾーンが寂しく見えることもないですし、いい意味でカジュアル感を出せるのでおすすめの組み合わせです。

ozie|オジエ ビジネスカジュアルの定番的スタイル=ジャケパンにシャツスタイル

♦ノーネクタイにぴったりな襟型

ノーネクタイで清潔感を出すにはシャツの襟型のチョイスが非常に大事になってきます。
過去ozieに寄せられる質問で多いのはノーネクタイ時にピッタリの襟型はどれですかという質問ですし、Q&Aサイトを調べてみると同様の質問がかなり多い印象です。

以前から私共ozieをご存じの方には今更な感じですが、ノーネクタイメインのときにおすすめなのは、やはりイタリアンカラーシャツ=海外ではワンピースカラーシャツと呼ばれていますが、これにつきます。

ozie|オジエ イタリアンカラー3種類

なぜこの襟型がおすすめなのかというと、普通のワイシャツは襟を後からつけてネクタイが収まるスペースを作っているのに対し、イタリアンカラーシャツはボディを縫製する際に一緒に作られておりスペースはありません。
そして襟部分全体に芯地が入っているので、一番上のボタンを開ける際に襟がきちんと立って、さらにきれいに襟が開くようになっています。

ozie|オジエ 普通の襟とイタリアンカラーの襟の違い

ノーネクタイ時に襟元が崩れず立体的。
清潔感と見栄えの良さを両立しているのがこの襟型をおすすめする理由です。

ozieには3種類のイタリアンカラーシャツがあって、どれを選ぶかはお好みになりますが、イタリアンカラースキッパータイプ以外は急な来客等でネクタイをしなくてはいけなくなったときにも対応可能です。

ozie|オジエ イタリアンカラー・ボタンありとイタリアンカラー・ワイド

逆にネクタイをするときが多いけど、たまにノーネクタイ、という場合はプレーンなボタンダウンや襟が広角に開いたワイドカラー=ホリゾンタルカラーがおすすめです。

ozie|オジエ ホリゾンタルカラーとボタンダウン・シンプル

ozieでは他店であまり販売していないスナップダウンという、襟先にスナップが付いていて襟先が跳ねないよう固定できる、いわばボタンダウンで表にボタンが出ないという感覚のドレッシーな襟型がありますが、差別化を図るのであればこちらもおすすめです。

ozie|オジエ スナップダウンシャツ

♦秋冬こそネクタイで差がつく

今まではノーネクタイ時のお話をしてきましたが、ここからはタイドアップの際のお話です。

ネクタイを“嗜好品”として楽しむなら、秋冬はベストシーズンです。
一番のおすすめはウールタイ。
マットな質感で起毛感のあるスーツやジャケットにぴったり。

ozie|オジエ ウールタイとシルク100%ネクタイ

ozieで取り扱っているウールタイはウール55%・45%といった、ウールにシルクをブレンドしたネクタイ。
シルクをブレンドすることで、「結びやすさ」「ディンプルの作りやすさ」「上品な光沢感」――三拍子揃った仕上がりになります。

柄的には使いやすい無地が一番おすすめですが、小紋柄や幾何学模様柄、ペイズリー柄といったクラシカルな柄のネクタイをあえて選ぶのが個人的にはおすすめです。
ネクタイを毎日しない今だからこそ、嗜好品として考えるからこそ、少数精鋭で良いものをという考え方ができると考えています。

ozie|オジエ クラシカルな柄のネクタイコーデ

♦スーツスタイルを“ユニフォーム化”する

最後にこれはあくまで個人的な観点ですが、タイドアップのスーツスタイルの提案です。

スーツにワイシャツとネクタイの組み合わせはできればしたくない、とお考えの方が多いからこそ、オフィスウェア軽装化という流れになるのでしょうし、率先してビジネスカジュアルでコーディネートされるのだと思います。
ですが実はスーツスタイルって、ビジカジより経済的で、コーディネートを考えるのは楽です。

ビジネスカジュアルはジャケット・シャツ・パンツの組み合わせをいつも同じ色柄でとなると”また同じものを着ている感が強く”なるのでバリエーション考えて数セット揃えると考えると結構コストがかかるし、コーディネートも大変です。

その点スーツスタイルの場合、スーツの色・シャツの色・ネクタイの色を固定して、それぞれのアイテムの素材や織りだけ変える“ユニフォーム思考”にすれば、コーディネートは非常にしやすくなります。
この方法でも同じ物を着ている感はないとは言えませんが、それが自分のトレードマーク=ユニフォーム的に考えてわざとやってると伝えればおそらくそれ以上は言われなくなるはずです。
なにより、清潔感や誠実感というビジネススタイルに欠かせない観点で見ればスーツスタイルが一番なわけですし、同じスタイルで着続けていると、周りも見慣れるし自分自身が着慣れてきてよりスタイリッシュに見えるはずです。

私の場合、この動画内で着ているようなネイビースーツに白シャツ、ネイビー無地のネクタイです。
これはグレー無地のスーツに白シャツ、グレーやネイビーのネクタイとしてもいいわけです。
こんな考え方もあるなと頭の片隅に入れていただけると嬉しいです。

ozie|オジエ ネイビースーツとグレースーツのコーディネート

♦まとめ

【タイドアップ or ノーネクタイ?:昨今の秋冬におけるワイシャツやネクタイの選び方】

・ネクタイは“毎日”から“選んで締める”へ。

・スーツにはネクタイ。ノータイならジャケパンスタイルにイタリアンカラーシャツで格上げ。

・スーツはユニフォーム思考で選択・着用=コスパが良く時短&好印象に

・秋冬はウールシルクのネクタイが最も費用対効果が高い。

・量より質。TPOと季節に合う“良い一本”を選びましょう。

ozie|オジエ コーデ

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⇒ イタリアンカラーシャツ3種類一覧

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